私の弟は母親の病死を機に勤めていた会社の仕事を辞めてニートになりました。
厳しい美容業界で6年、他業種でサラリーマンを2年ほどやっていました。
実際のところ美容業界を辞めて転職するまでにも、約2年ほどニートをしていた時期があり、その気配は昔からぷんぷんしていたところではありました。
もともと2女1男で生まれた末っ子の長男ということで、私の目から見るとだいぶ甘やかされて育ったように思います。
体が悪いわけでもないのだから働け
仕事を辞めてニートになったのも、身体を壊したなどの考慮すべき事情はありません。
おそらく本人の中で、何かしら人間関係の問題があったように察しています。
30歳を越えた大の成人男性が、元気に友人たちとフットサルをし、親の名義でローンを組んだランドクルーザーの新車を乗り回しています。
親が亡くなったら「より人生を全うしようと頑張るものではないか?」と、兄弟姉妹家族一同理解に苦しんでいますが、こればっかりは周りが何を言おうが暖簾に腕押し状態。
時に「なぜ俺が 仕事 を辞めたのか、理由もろくに知らないで口を出すな!」と逆切れもします。
私達は弟が仕事を辞めて責めているのではなく、ただ「仕事 しろ」もしくは「働く努力をしろ」と言いたいだけなのです。
最近では怒りを通り越し笑えてきます。
ニートが無職をやめられないのは家族のせい
なぜ仕事は辞めてもニートは辞められないのか?
実は分かっています。
それは、人の好い父と祖母のせいです。
弟が仕事を辞めてから、弟に最低限必要となる国民年金や健康保険など、社会保障に関する一切の手続きを「このままでは将来的にさぞ困るだろう」と、父が役所に連絡・赴き、手続きをしました。
もちろんそれを支払っているのは60歳を過ぎた父。
車の車検が近づきなんだかんだと言いくるめられて、新車のローンを組まされたのも父。
仕事もしていないからお金が無いだろうと何を不憫に思ってか、年金の中からおこずかいをあげる祖母。
そんな祖母の優しさを逆手にとって、そのうち弟から「金がない」とせびるようになったとか。
そりゃニートを辞めて、仕事に就こうなんて思いませんよね。
実家暮らしで車もあって、必要なお金は父と祖母がくれるのだから。
周りがニートを助長してはいけない
ニートの暮らしに甘んじている点において、一番悪いのはもちろん本人です。
けれどその自立を促すべき身内が、愛情や優しさをはき違えてしまえばニートを促進するだけになります。
そうニートがニートを辞めて自立できない原因、それは過保護な親や家族の体質にもあるのです。
祖母はよく弟のことを「かわいそう」と言います。
それは母が他界し未婚であるために、弟の食事や洗濯といった身の回りの世話をする人がいないからです。
祖母は古い人なので女性が男性を支えるという考えが当たり前で、そういった意味で弟が働きに出られるような環境に無いとでも思っているのでしょう。
また父は「これからあいつ(弟)が困ることになる」と言います。
病気になったり老後の生活を心配しているのです。
私はただひたすらに呆れ返っています。
父や祖母はニート製造のプロです。
でもこれは決して我が家に限った話ではないと思います。
間違った手助けを家族はしてはいけない
ニートが生活できるのは、それを駄目だと分かりつつ支援する家族にも問題があります。
支援の仕方は物やお金を与えるではありません。
社会で仕事を手にし自立するために、何をしてあげるべきなのかを真剣に考えないといけません。
身内がニートというのは、恥ずかしくて中々よそ様に気軽に話せる話題ではありませんが、本人家族共に内にこもりやすいからこそ誤った支援にもなりがちです。
自分だけで考えるのは辞めて、他の立場を同じくする人や家族と情報共有し、厳しくも温かくニートの自立支援をしていけるようになりたいものですね。
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